同期速度とは、モータの固定子巻線の磁界が回転する速度のことです。 交流機械で起電力を発生させる速度です。 同期速度は下図の関係で与えられます。

synchronous-speed-eq1

上式(1)は、回転子速度Nが界磁極および電機子巻線の発生電圧の周波数と一定の関係を持つことを表しています。 このように同期速度で運転される機械を同期機という。 したがって、回転子がある速度で動き、電機子巻線の電圧の周波数と極数との間に一定の関係を築いた交流機械を同期機と呼ぶ。

電力周波数50ヘルツの場合の極数と同期速度は下表の通りである。

極数 同期速度NS(r.p.)m
2 3000
4 1500
6 1000
8 750
10 600
12 500

速度と周波数の関係

発生電圧の周波数は磁極の数と磁極を回転させる速度によって決まります。

  • Pは界磁極の総数、
  • pは界磁極の対、
  • Nは界磁の速度(毎分回転数)、

    は界磁極の対を通過させたとき、1周分の電圧が電機子コイルに発生するとします。p.m)、

  • nは界磁極の回転数(r.p.s)、
  • fは発生電圧の周波数(Hz)です。

周知のように、synchronous-speed-eq2

ロータの1回転で電機子コイルが北極と南極でP/2に切られることになるのですが、このとき、北極がP/2、南極がP/2であることがわかります。 一対の界磁極がコイルを通過するとき、電機子コイルに1サイクルが発生します。 ロータが1回転する間に発生する周期の数。 極の組の数に等しくなる。

  • 1回転あたりのサイクル数=p
  • 1秒あたりの回転数=n

さて、周波数はとなりますと。synchronous-speed-eq3

式(2)と式(3)からnとpの値を式(4)に入れると

synchronous-speed-eq4

上記の式(3)と式(5)から極数、速度、周波数の関係が得られる。