Background: ザイールのキンシャサにおける麻疹対策を改善するため,1988年にワクチン接種率向上プロジェクトが開始され,1989年には市のワクチン接種プログラムで,麻疹ワクチン接種方針を生後9カ月にSchwartzワクチンから生後6カ月に中力価Edmonston Zagreb(EZ)ワクチンへと変更した. このプログラムが麻疹の発生率と死亡率に及ぼした影響について報告する。

Methods: ワクチン接種率に関するデータは,1~2年ごとに実施されるクラスター標本調査と,定期的に実施されるワクチン投与量の報告から得た。 麻疹罹患率と死亡率に関するデータは,センチネル・サーベイランス・サイトから入手した. EZ麻疹ワクチンに対する血清学的反応は,1989年に保健所で,1990年に地域調査で評価された.

結果 クラスター調査で推定された麻疹ワクチン接種率は、自宅での記録または口頭での接種歴を受け入れると、1984年の出生コホートの50%から1989年の出生コホートの89%に増加した。 人口1万人当たりの麻疹罹患率は1980年(ワクチン接種初期)の37.5人から1991年の1.6人へと90%以上減少した. 年齢別では9カ月未満が相対的に減少し(1986〜1987年は32%、1990〜1991年は23%)、23カ月未満が増加した(1986〜1987年は29%、1990〜1991年は43%)。 ELISA分析によると、ルーチンプログラムの条件下で生後6〜7ヶ月に投与されたEZワクチンに対して74〜76%の小児が血清反応を示している。

結論 都市部では麻疹をコントロールすることができるが,生後6カ月でのワクチン接種が高いカバー率を達成する以上にどの程度貢献するかは判断しがたい.