戦争や平和といった社会問題に対する子どもの基本的態度は、学齢期前半に形成されることが報告されている。 本研究の目的は3つである。 (1)クロアチアの学齢期の子どもたちの戦争と平和に対する態度を調べること、(2)これらの態度と子どもたちの性別、年齢、戦争や暴力の経験量との関係を探ること、(3)クロアチアの子どもたちの戦争と平和に対する態度を、18年前に同じ尺度で調べたイスラエルとパレスチナの子どもたちの態度と比較すること、である。 サンプルはザグレブの学校に通う11〜14歳の子ども230人である。 その結果、クロアチアの子どもたちは一般に戦争に対して否定的な態度をとるが、自国の自由のための戦いには強く支持を示すことがわかった。 また、子どもたちの性別、年齢、戦争体験と戦争に対する態度の間に関係が見出された。 クロアチア、イスラエル、パレスチナの子どもたちの比較では、国民性が戦争に対する態度に影響を及ぼしていることが示された。 しかし、現在のクロアチア人と元イスラエルの子どもたちの態度は、現在のクロアチア人と元パレスチナ人の子どもたちの間、および18年前のイスラエル人とパレスチナ人の子どもたちの間よりも類似性が高い<3114>。