CASE REPORTS

事例1

29歳男性大工が無熱の上部気道感染直後に激しい頭痛で発症した. 神経学的検査は軽度の髄膜炎を除いて正常であった。 初診時の脳CTは正常であった。 腰椎穿刺で400cells/μlを示した. ceftriaxonとampicillinで抗生物質治療が開始された. 抗ウイルス剤アシクロビルも投与された. 翌日,眠気,垂直眼振,嘔吐が出現し,気管挿管,バルプロ酸投与を必要とする全般てんかん発作が出現した. 脳MRIでは,FLAIR(fluid attenuated inversion recovery)法にて,左右の上部髄質,橋,小脳小節,中脳,内果に対称的な高輝度化が認められた(図1A). 従来のT2画像では,主に脳幹の白質に高輝度病変を認め,髄質上部から間脳,小脳底部,内果部に達していた. 従来のT1画像は正常であった. 造影剤増強は認めなかった。 磁気共鳴血管造影では血管形態は正常であった。 DWI信号強度(図1B)は正常,ADCマップ(図1C)は増大した(関心領域(ROI)20mm2での定量的ADC,平均(SD):半球中心,6.32 (0.48)×10-4 mm2/s; 中脳,8.45 (1.40)×10-4 mm2/s; ポン,7.91 (0.) ×10-4 mm2/s; 小頭骨の内果皮,8.45 (1.40)×10-4 mm2/s; 小頭骨の内果皮,7.91 (0.) ×10-4 mm2/s).79)×10-4 mm2/s)。